今回は剪定鋏(せんていばさみ)のお手入れ方法をご紹介します。
剪定鋏用の砥石に同梱されていた「取扱説明書」を手本にしてやってます。
所要時間は10分程度。
お気軽メンテナンスです。
8月中旬頃にこれ書いてます。
夏剪定進んでますか?
うちのバラは大半がまだ未実施ですが、
研ぎたての剪定鋏で、「ナエマ」など遅咲きのバラを剪定しました。
投稿者:ロザリオン
縁側で庭の花を眺めるのが好き。いつの間にやら100本以上のバラが育ってます。
◇剪定鋏って必要?
主に夏や冬の剪定はもちろん、伸びた枝を切って短くして、ゴミ袋にまとめるときにも使ってます。
品質については、比較的安価な鋏でも十分使えます
以前は、100円ショップの鋏を使ったり,
Amazonで安価なものを探して使ってました。
要は切れれば何でも良いです。
ただ、品質の良い鋏は、やはり使い良いです。
1度実際に握って、枝を切って、切れ味とか、握った感触の違いを知ってしまうと、
手放せなくなってきます。
現在は、岡恒製の剪定鋏を4、5年ほど気に入って使っています。
芽切り鋏も買っちゃいました。
これも便利。
◇手入れは必要なの?
剪定していると、以前より鋏の切れ味が悪くなったと感じることはありませんか。
しばらく使っていると、いつもより力を入れないと切れなくなってきたり、金属部の黒ずみ、赤サビなどの汚れも気になってきます。
切った枝のヤニ付着や、サビが進んできてると感じたら、お手入れ時期です。
刃部を砥いでやると、
切れ味が復活して、また使いやすくなるので、
定期的なお手入れをおすすめします。
◇全体をピカピカにする必要はある?
無理にピカピカにする必要は無いです。
気が向いた時は、鋏全体をキレイに掃除しますが、使ってればまた汚れるので。
普段は「刃の部分」と、ボルト・バネ穴・刃と刃が接触する「摺動部(しゅうどうぶ)」だけ手入れします。
剪定鋏用砥石の説明書によると、
刃先の部分だけ砥ぐのが推奨です。
※刃の裏面は凹面になっているため、
研がないで下さい。
◇お手入れに必要なもの
- 砥石 ※細長くて平べったい形が使いやすい
- 刃物油(椿油など)
- サビ取り剤(サビ取り液や、ピカールなどのみがき粉)
- 使い古しの歯ブラシ
- ウエス(ボロ布)
- 水
商品名 | リンク(Amazon) | リンク(yahooショッピング) |
---|---|---|
岡恒 剪定鋏 | Amazon | Yahoo |
岡恒 芽切狭 | Amazon | Yahoo |
岡恒 鋏用砥石 | Amazon | Yahoo |
刃物用油 | Amazon | Yahoo |
AZ サビアウト | Amazon | Yahoo |
◇作業の順番
- 表から刃を研ぐ
- 裏から刃を研ぐ
- 表から仕上げ研ぎ
- サビ落とし
- 注油
1.表から刃を研ぐ
表からは「23度」の角度で、
刃の先端部だけ研ぎます。
※注意
刃先以外は研がないで下さい。
切り刃も受け刃も裏面(刃の裏側)は、凹面になっているため、
砥いで平らにしないようにしましょう。
23度ってどのくらい?
え、だから23度ですよ
・・・
◯刃の構造
刃こぼれを防ぐために、表からと裏からも角度をつけているということですね。
刃に対して砥石を垂直に当てると90度です。
半分傾けると45度ってことです。
さらに半分傾けると22.5度。
約23度になりますね。
刃に砥石を直角に当ててから、
砥石を半分の半分傾けましょう。
正確な角度をだすのは難しいので、
理屈が分かれば、あとは感覚でやっちゃいます。
研ぎ方は先程の角度で刃先に砥石を当てて、
斜め前にすべらせるように砥ぎます。
砥石の右側の部分が凹んでいるので、受け刃に当たらずに刃の根元を研げてます。
もちろん、鋏を分解する必要もないです。
刃先を研ぎました。
刃の部分だけちょっと光ってキレイになってるのが上の画像でわかりますでしょうか。
2.裏から刃を研ぐ(面取り)
裏からは「15度」の角度で、
幅0.21ミリで返し研ぎします。
また精密指定がきたね
婚約指輪の0.3カラットと0.25カラットだと大きさに0.2ミリの差があるそうです。
0.2mmじゃ、宝石の大きさの違いなんてわからないね。
私はわかるわ
刃先の面取りなので、表から研いだときよりも、
さらに半分ほど砥石を傾けて、刃先を軽く研ぎましょう。
3.表から仕上げ研ぎ
1.と同じ方法で再度、表面を「仕上げ研ぎ」します。
4.サビ落とし
その他金属部のサビ・汚れなどが気になる場合は、サビ取り剤やピカール(みがき粉)などを使ってキレイにします。
特に「赤サビ」は、金属部の腐食を進めてしまうので、気がついたらキレイに落としましょう。
サビ取り剤がおすすめです。
金属部に塗って、10分ほどおいてから水で洗い流して拭くだけで「赤サビ」を落とせます。
あとは、ピカールなどを布につけて丁寧にゴシゴシすると、ピカピカになりますが、根気がいります。好きな人は挑戦してみてください。
5.注油
私は椿油など刃物用のを使っています。
ボルト、バネ穴、摺動部に注油します。
ここまでで、基本のお手入れ終了です。
いかがでしょうか。
サビの状態がひどいと、余計に時間がかかるかもしれませんが、手順を覚えれば、10分程度で作業出来そうです。
◇手入れ後の状態
鋏を動かすと「シャコシャコ」音がするようになりました。
好きなんですよね。この音。
切れ味が復活した実感が湧きます。
定期的にお手入れすると長持ちします。
試してみて下さい。
◇どんな剪定鋏を選べばいいの?
人それぞれですが、
「岡恒製の剪定鋏」は値段も安いのでおすすめです。
現在、使ってみて、岡恒剪定鋏の
良かった所と悪かった所をまとめてみました。
◯良かった所
・良く切れる
太い枝も「シャコっと」良く切れます。
岡恒製の剪定鋏は「合金鋼」という包丁でも使われる刃物鋼で出来ており、切れ味は非常に良いです。
しばらく使っていると、刃部の錆びやヤニの付着で徐々に切れ味が落ちますので、「刃の部分」は砥いで、油を差します。
※「合金鋼」とは
5大元素と呼ばれる成分以外の元素も添加して作られた鋼材のこと。
包丁でも使われている刃物鋼なので、
切れ味が鋭い。
手入れすれば長く使えるのが特徴。
・リーズナブルな値段
高級な鋏の中では、かなりリーズナブルな値段です。
3000円ちょいで買えます。
・サイズが選べる
手の大きさに合った鋏を使うことで、握りやすさ、切りやすさ、疲れづらさが段違いです。
ハサミが小さいとハンドルの握りが不十分なので、
力が入りづらく太い枝は完全に切断出来ません。
大きすぎると、指先で握ることになるので、
余計な力が必要です。
手のひらのサイズに合わせたものを選びましょう。
手を広げた時に中指の先から手首までの長さに近いサイズを選びましょう。
ちなみに私は手の長さが19cmほどでしたので、200mm(20cm)を使用しています。
・砥げば切れ味が復活
10分程度の手入れで切れ味が復活します。
500円の鋏を使い捨てするより、
結果、リーズナブルだと思っています。
また使い込んでいると、愛着も湧いてきます。
・替えバネが売っている
バネがヘタってきても買い替えられるのは、有り難いです。
バネが壊れたから本体も交換というのは、勿体ない。
・持ち手が目立つ
庭で置きっぱなしにしても目立つのですぐ見つかる。これ、案外重要です。
私何度か鋏無くしてるんで。
草むしりしたあとに、むしった草と一緒に
ゴミ袋に放り込んでしまったこともありましたから。
それ、あなただけじゃない?
とにかく視認性は大事
◯悪かった所
・錆びやすい
うっかり雨が降っている時に縁側などに放置すると「赤サビ」が出ます。
ステンレスも錆びますが、比較すると、
やはり鉄製のほうが錆びやすいですね。
定期的な手入れは必要です。
◇剪定鋏の手入れまとめ
- 剪定鋏の手入れは定期的に
- 研ぐのは刃先だけ
- 刃こぼれを防ぐため表と裏から角度をつける
- 注油は忘れずに
- 「赤サビ」は腐食が進むので除去する
商品名 | リンク(Amazon) | リンク(yahooショッピング) |
---|---|---|
岡恒 剪定鋏 | Amazon | Yahoo |
岡恒 芽切狭 | Amazon | Yahoo |
岡恒 鋏用砥石 | Amazon | Yahoo |
刃物用油 | Amazon | Yahoo |
AZ サビアウト | Amazon | Yahoo |
少しは参考になりましたでしょうか。
今回はこの辺で。
ありがとうございました!
コメント