
「ナポレオンの帽子みたいなつぼみって、どんなバラ?」
そんな好奇心から育て始めたのが「シャポー・ド・ナポレオン」。この記事では、この不思議なモスローズの魅力や育て方、注意点などを詳しくご紹介します。
シャポー・ド・ナポレオンとは?

- 作出:1826年頃 スイス発見 → フランスで紹介
- 系統:モスローズ(ケンティフォリア派生)
- 花色:濃いピンク〜銀ピンク
- 花形:ロゼット咲き(中〜大輪)
- 香り:強香(ダマスク+スパイス系)
- 開花:春のみの一季咲き
- 樹形:高さ90〜150cm(半つる性・しなやか)

投稿者:ロザリオン
縁側で庭の花を眺めるのが好き。いつの間にか、100本以上のバラが育ってます。
Instagramでは育成の様子や開花リールも配信中♪👉 @rosalion_garden

魅力①:つぼみがまるで“ナポレオンの帽子”

このバラ最大の特徴は、ガク(萼)に苔のような突起がびっしり付いたつぼみです。
その形が、あの「ナポレオンの帽子」に似ていることから名づけられました。
このような出で立ちのつぼみは、この品種ぐらいでならないでしょうか。見たことないです。
枝やつぼみ自体から松脂のような香りが漂い、咲く前から楽しませてくれる個性派です。

庭の中でも一際目を引く存在です。帽子の他にも王冠やエンブレムのようにも見えますね。
魅力②:春に咲く重厚なロゼット咲き

春になると、40枚以上の花弁をもつ重厚なロゼット咲きの花が咲きます。
ピンク色が外側は濃く、中心はやや銀色がかった繊細なグラデーションです。
一季咲きなので、春の見頃に集中して楽しむタイプです。
魅力③:強いダマスク香とスパイシーな香り

香りはダマスク香にスパイスが混じったような個性的な芳香。
とくに蕾と若い枝に強く香りが感じられ、近づくとふわっと香り立ちます。
花が咲いたあとも切り花にして香りを室内でも楽しめます。
育て方のポイント

日照と風通し
病気予防のために、日当たりと風通しが良い場所で育てるのがおすすめ。
多少の半日陰でも育ちますが、黒星病対策として通気重視です。

一季咲きなので、我が家では夏から秋の薬剤散布等はしていませんが、鉢を雨に当たりづらい軒下などに移すと良いです。
まぁ、ほったらかして雨ざらしの時もあります。
剪定と仕立て方
開花後に軽く剪定して樹形を整えます。
しなやかな枝なのでフェンス仕立てや鉢栽培にも向いています。

枝がやわらかいから、誘引もしやすいわ
肥料と水やり
春の芽出し時期と花後に追肥を行いましょう。
過湿に弱いため、水はけの良い土と、乾き気味の管理がポイントです。
注意点と対策
黒星病・うどん粉病には注意が必要。
湿度の高い時期は葉の密集を避け、薬剤も適宜活用しましょう。
また、一季咲きのため、春に向けた準備が大切です。翌年に花をたくさん咲かせるために、夏を過ぎたら剪定は控えましょう。
シャポー・ド・ナポレオンはこんな方におすすめ

- オールドローズらしい香りと姿を楽しみたい
- 一季咲きでも春に集中して咲くバラが好き
- 苔バラ(モスローズ)に興味がある
- 個性的なバラを育てたい
まとめ:香り・形・苔の三拍子そろった名花

シャポー・ド・ナポレオンは、つぼみ・香り・花姿のすべてにインパクトがあるバラ。
春だけの一瞬に全てをかけるような咲き方は、まさに“ガーデンの主役”。
珍しい苔バラの中でも育てやすく、歴史ある名花を育ててみたい方におすすめです。

今回はこの辺で。
ありがとうございました!
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