「夏の花が小さいのはどうしてですか?」
というご質問をよく頂くので、私の庭で育てているバラの例をご紹介します。
◆夏の花が小さい
バラの花が小さいわ
花色も薄い気がする
十分キレイですよ。
我が家の夏バラの花はこんなものでしょうね
還り咲き性と四季咲き性のバラは、主に夏も咲きます。
夏の花は小さかったり、香りが弱くなったりします。
そのため、咲かせる個体は選んだほうが良いかもしれません。
◆我が家のバラの例
植え付け後、4、5年経って大きくなった木なら、夏も立派な花を咲かせられる品種はたくさんあります。
まだ1、2年の若いバラは、夏につぼみを付けても、小さい花を咲かせるのが精一杯だと思います。
春に豪華に咲いた3年目のベルロマンティカです。中大輪で6、7cmあります。
キレイだね。良い香りもしたよね!
下の画像はその年の夏に咲いた花です
ちっさ!
花径2cmです。残ったわずかな体力を振り絞って咲いたのでしょうね
◆夏の花が小さい原因
・バラの体力(養分)が落ちている
春に思いっきり咲いたバラは消耗しているので、夏は残り少ない体力を振り絞って、花を咲かせています。
当然、花は小さくなります。
花を咲かせた後に、大半の葉を落としてしまう場合もあります。
少しびっくりさせてしまいましたが、枯れてしまうことは稀です。葉を落としても、気温が下がると芽を出してきます。
その他にも、原因はいくつか考えられます。
・夏バテ
鉢の土の温度が高くなって、根が弱り、バテている。
鉢土の温度が上昇しないよう、日光が午前中だけ当たり、午後は半日陰になる場所に移動する。
もしくは、ひと回り大きな鉢を重ねて、直接鉢に日射が当たらないように、2重鉢にしましょう。
・枝が細い
細い枝(三角印)から出る花芽は、咲く花も小さいです。
花芽を出す主枝の太さは、鉛筆の太さくらい欲しいです。(丸印)
若いバラなら、細い枝から出たつぼみは摘んで、枝葉は成長のために残してあげましょう。
若いバラは枝が太くなるまで、育ててあげる必要があります。
・根詰まりしている
鉢植えであれば、根の張るスペースが無くなってる事があります。
また、鉢底から根がはみ出していたり、水やりの時になかなか水が土にしみ込んでいかない時は、根詰まりしている可能性があるので、ひと、ふた回り大きな鉢に植え替えましょう。
・成長モードに入っている
バラが花を咲かせる事を忘れて、枝葉(身体)を成長させることに没頭している。
※若いバラには良い傾向なので、見守ってあげましょう。
◆夏のつぼみについて
若いバラのつぼみは思い切って摘みましょう。
気が付かないで、つぼみが大きくなってしまった時はどうしよう
その時は、そのつぼみだけ咲かせて楽しみましょう
エーデルシュタインの8月の花を比べてみると、サイズがひと回り小さいのと、花びらの枚数が少ないですが、これはこれで、美しいと思います。
◆夏に咲かせてよいバラ
成長して大きくなっている個体です
上の画像のローズポンパドゥールは、地植えして5年ほど経っており、夏でも中大輪の花がガンガン咲きます。
ある程度成長したバラ(成木)は、そのバラまかせで咲かせてます。
あとは、半日陰で育てている「アイスバーグ」紅葉の陰で、直射日光を受けづらいので、優雅に咲いています。
東側に植えているので、陽を浴びるのは午前中の2、3時間だけです。
◆まとめ
夏のバラの花について、まとめると、
こんな感じで良いんじゃないかと思います。
・基本は夏に付いたつぼみは摘蕾する(摘む)
・うっかり咲く寸前までつぼみが育ってしまったら、数個だけ咲かせて楽しむ
・鉢バラは、鉢土の温度が上昇しないように、場所移動するとか、2重鉢にするなどの対策をとる
・バラの株が大きく育って、摘むのが面倒になってきたら、バラにおまかせする
花を咲かせるのに体力を使ったせいで、暑さに耐えられず夏バテ。
結果、肝心の秋に花が付かない事もあり得ます。
夏出たつぼみは摘んで、体力を温存し、健康な状態で暑さを乗り切り、秋の涼しいときにバッチリ咲いてくれたほうが、花の品質も良くなると考えてます。
昨年の冬から春にかけて迎えた新しい苗は、
花を見たい気持ちをグッとこらえて、つぼみが出ても摘んでます。
2、3回摘み続け、それでもつぼみを付けて来るなら、1個だけ咲かせたりします。
小さかったら可哀想だね
だって、一度も拝んだ事がない花のつぼみを摘み続けるのは、苦行です
試しに咲かせてみて可哀想なくらい貧弱な花が咲くと、「無理させなければ良かったな」と思いますが、咲かせてみないとわからないこともあるので、それはそれで来年の糧にすればいいんじゃないかと。
今回はこの辺で。
ありがとうございました!
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