🔶バラ栽培は難しい?
バラ栽培は難しくないです。
むしろ日本の環境に合った育てやすい植物です。
1株のバラを興味本位で育て始めたら、いつの間にか2024年現在で100本超えてしまいました。
小さな庭なので、何も考えずに適当に鉢を並べていくと、ただただバラを詰め込んでる感が否めなくなってきました。
最近は、それぞれの品種の魅力を活かしたレイアウトを試しながら、楽しんでいます。
バラの世話は、朝、仕事に出る前の15分程度、明るいうちに帰宅出来た時、後は一部の休日ぐらいです。
十分時間が取れているとは言いがたいのですが、バラは元気に育ってくれてます。
コツを押さえれば、難しくありませんし、小さなスペースでも栽培出来ます。
投稿者:ロザリオン
縁側で庭の花を眺めるのが好き。いつの間にやら100本以上のバラが育ってます。
■今回の記事はこんな人に向いてます
◉初めてバラを育ててみたい
◉育てた事はあるけど、虫が付いたり、病気になったりするので、やめてしまった
▶ バラ苗選び、必要な道具、植え付け方、日常管理を、できるだけわかりやすくご紹介します。
🔶バラを育てて見たいけど、、、
バラを育ててみたいけど、、、
まず、何から始めたらいいの?
まずは、肝心の「バラ苗選び」から、普段私が行っている「日々の管理方法」をご紹介します。
まずは気軽に育ててみて、実際にバラの魅力に触れて欲しいです
内容を最低限必要なポイントに絞ってまとめました。
🔶難しいと思われるのはなぜ?
私のバラに対するイメージはこんな感じでした。
■難しいと思われる理由
・病気になりやすい
・害虫が付く
・トゲがある
・日常管理に手間がかかる
上記が当てはまるのではないでしょうか?ちょっとお話していきます。
・病気になりやすい?
バラは品種によって、
病害虫に「強い」/「弱い」があります。
バラは、現在も品種改良が進められており、毎年新品種が作出されています。
以前よりも「病気・害虫に強い」新品種が増えています。
ドイツでは、「ADR」というバラ品種の評価試験なども行われており、観賞性や強健性の指標ともなっています。
花色、花形が似たようなバラ同士でも、病気や害虫に対する強さや、伸び方、香りの強さなどそれぞれ特徴が違います。
店先に並んでいるバラ苗を見て、花が咲いていれば、花の香りや枝葉の状態を確認することは出来ますが、特徴まではわかりませんので、購入する前に店員さんに聞いたり、ラベルの品種名からインターネットで検索して確認しておきましょう。
生き物である以上、病気にかからないわけではないですが、回復力も強いので、
初めて育て始める方におすすめ出来るバラの選択肢は非常に多いと思います。
・害虫が付く?
虫は付きます。
蝶や、ミツバチなどもいれば、アブラムシなどの害虫もやって来ます。
何処からかやってきて、いつの間にか枝に卵を産み付けて、卵から孵った幼虫に葉っぱをかじられた。幹に穴を空けられた。咲いた花に付いて花弁をボロボロにされた。つぼみに付いて吸汁して花が咲く前にダメにされてしまった。等。
枯れたりすることは稀ですが、花数が減ったり、花や枝葉の見た目に影響が出ます。
見つけ次第、手で取る。
または、あらかじめ殺虫剤を使うなどして防除する必要はあります。
ただ、樹勢が強く、枝葉が丈夫な品種を選ぶ事で、被害を小さくすることが出来ますので、品種選びが大事です。
この品種は病気にも虫にも、とても強いです。うちではほぼ無農薬栽培です。
・トゲがある
トゲが少ない品種があるので、それらを選んでもいいと思います。
ただほとんどの品種にはトゲがあるので、何かしら対処はしたほうがいいです。
私の対処方法は、
・革手袋を着用する。
・外側の枝など、引っ掛かりそうなトゲはハサミやトゲ抜きなどで切る。
犬2匹が庭を走り回るので、株元のトゲが危ないので、切り落としてます。
トゲ切りはやり始めると案外楽しいです。
今のところトゲを切った後でバラに悪影響が出ている様子は無いです。
注意していることは、新枝のまだ柔らかいトゲを切ると、そこからバイ菌が入りそうなので、茶色く堅くなっているトゲだけを切る事にしてます。
・日常管理にも手間がかかる
いくつかポイントがあります。
基本は、水やり、肥料やり、日当たりと風通しが良い場所に置いてあげるだけです。
おさえるべきポイントについては、この次の『気軽に楽しく育てるためには?』の章にてご説明します。
・夏越し・冬越しが容易
私の住んでいる八王子は、冬の1月2月頃になると、庭の土は霜でシャリシャリに凍り、夏は夏でかなり蒸し暑くなります。
日本は地域にもよりますが、夏は高温多湿、冬は低温低湿なので、植物にはなかなか厳しい環境です。
バラはその中で一年中屋外で育てられます。
・バラの魅力って?
私がバラにハマった理由はこんな感じ
- 花形が美しい
- 香りが素晴らしい
- 品種の特徴が様々で飽きない
- 品種名がエレガント
- 花が咲くと家族が喜ぶ
- 近所の人がバラの花を褒めてくれる
- 基本、家の敷地から出る必要が無いのでエコ
- 妻が初めて私の趣味を応援してくれている
- etc、、、
挙げ始めるとキリがないですが、きっと魅力を感じるポイントは、人それぞれでしょう。
相性の良いバラと出会えれば育てるのも楽しくなりますし、知りたいことも増えてきます。
ハマる要素満載の魅力的な植物です。
🔶気軽に楽しく育てるためには?
おさえて欲しいポイントは2つです。
気軽に楽しく育てるポイント
💡「育てやすい品種」を選ぶ
💡最初の1年は「鉢」に植える
1.「育てやすい品種」を選ぶ
これが一番重要です。
うっかり気難しい品種を選んでしまい、
なかなか枝葉が伸びてこないとか、
すぐ病気になるから対処に手間がかかるといった状況になると、つまらなくなって長続きしなくなるかも知れません。
育てやすい品種って?どう選べばいいの?
まずは通販サイト等のバラの品種説明に注目してみて下さい。
病気に強いとか、香りが強いとか、暑さに強いとか、特徴が細かく出ているので、それを参考にしながら欲しいバラを選びましょう。
表現の仕方は若干違いますが、
おすすめの特徴は
「病気に強い」と「樹勢が良い」です。
病気になりにくければ、対処する手間が減ります。
樹勢が良いと、病気・害虫によって葉がボロボロになっても、
負けじと勢いのある枝葉をぐんぐん出してくれるので、立ち直りしやすいです。
実際に育ててみてこれはおすすめ!と感じた品種の紹介について、「まずは、鉢植えでバラを1本育ててみたいな」という方向けに別の記事にまとめてみました。参考にしてください。
バラ苗について
バラ苗は主に「新苗」と「大苗」の2種類があるので、少しご説明しておきます。
それぞれお店に出回る時期が違います。
・「新苗」
「新苗」は、春になると出回ります。
若い苗なので、本格的に花を楽しめるのは秋頃です。
バラは花を咲かせるのに沢山養分を使いますので、
蕾が出ても秋までは摘み取った方が苗が早く育ちます。
価格は大苗と比較すると安いです。
株元に巻かれている白いテープは接木テープです。
丈夫な野バラの上に苗をテープで巻いて接合してます。「接ぎ木」と言います。
お店に出回るバラ苗のほとんどがこの「接ぎ木苗」です。
テープは苗が育った冬頃に剥がします。
「新苗」は幼い苗なので、春に購入した場合は秋まで花は咲かせずにつぼみは摘み取ります。「摘蕾」と言います。
花を今か今かと楽しみにしている初心者には修行僧のような苦行を強いられます。
新苗は花を咲かせてはいけないの?
「摘蕾」したほうが成長が早いです。でも私もついつい1輪は咲かせてしまいます。
私も知るまで、つぼみを付けるたび全部咲かせてました、、、
枯れたことは無いですが、やはりつぼみを摘み取っている苗に比べて、成長は遅くなります。秋まではぐっと我慢です。
・「大苗」
「大苗」は、秋になると出回ります。
あらかじめ畑で一年以上育てた大きめの苗なので、
買ってすぐに花を咲かせられます。
新苗と大苗の区別は見た目で付きづらいです。
迷ったら、お店で店頭に並んでいる苗から選ぶ場合は、店員さんに確認してみて下さい。
通販サイトで探す場合は、
商品名に新苗、大苗と記載があることがほとんどです。
2.「鉢植え」で育てる
ポイント2つめは、初めに鉢植えで育てることです。
鉢植えの良い所は、簡単に移動出来る事と観察しやすい事です。
玄関に置いてみたり、窓辺に置いてみたりとレイアウトを色々試せますし、
台風の接近や、大雨や炎天下が続いて心配になった場合も対処しやすいです。
地植えはダメ?
地植えは、ほぼ水やり不要、成長も早く大きく育つので、メリット満載なのですが、
「植える場所失敗したなぁ」となると、苗の引越しが面倒です。
私は、一旦植えたい場所に鉢植えで管理してみて、
日当たり、風通し等栽培環境を満たしてるか様子を見てからにしてます。
次は、バラを育てるために必要なものと日常管理方法をご紹介します。
🔶必要なものは?
・まずはこれだけ揃えましょう
■必要なものリスト
- バラ苗
- 植木鉢
- 培養土
- 革手袋
- ジョーロ
- スコップ
- ハサミ
- 肥料 油かす中粒など
- バラ用の殺菌殺虫剤
順番にご説明します。
1.「バラ苗」
これをうっかり忘れちゃう人はいないと思いますが、
価格は大体1000円〜5000円ぐらい。
2.「植木鉢」
鉢のサイズは新苗か大苗かで、おすすめのサイズが違います。
「新苗」なら6号〜8号が目安
※リットル表記だと約2l〜5l。
「大苗」なら8号〜10号が目安
※リットル表記だと約5l〜9l。
鉢の形状は、根が地中に深く張るため縦長で水はけの良いもの。
バラ用のプラ鉢がおすすめ(軽いし、バラに適した構造になってます)
サイズで困ったら、
「大苗」なら500mlのペットボトルより少し背が高いものを選んで下さい。
「新苗」ならペットボトルのキャップぐらいまでの高さを選んで下さい。
バラ苗はポットに植えられた状態で届くのに、なんで別に鉢が必要なの?
元のポットは小さいから、そのまま育てると、1年持たずに鉢の中で根がパンパンになって根詰まりします。
私は、鉢替えせず冬までずっと買ったままのポットで育ててたので、
偉そうな事は言えませんが、バラが根を伸ばせなくなり、生育が衰える原因になります。
苗を買ったら早めに鉢替えしましょう。
つぼみが付いてる時は花を咲かせた後で大丈夫。
3.「培養土」
初めはバラの専用土がおすすめです。
赤玉土、堆肥、もみ殻くん炭などを自分で混ぜ合わせたものを使うことも出来ます。
混ぜ合わせの一般的な割合は、赤玉土小粒6:堆肥2.5:もみ殻くん炭0.5です。私もこの割合で使ってます。
あと水はけを良くするために鉢底に入れる鉢底石または赤玉土中粒も少量使います。
1000円前後。
4.「革手袋」
バラは枝葉にトゲがありますから、刺さると結構痛いです。
作業する時は革手袋をしましょう。
(作業用で水洗い可能な商品もあり)
500円から。
5.「ジョーロ」
水やりする時に必要。
100円ショップでも買えます。
6.「スコップ」
幅が小さいものが鉢に土を入れやすくて便利。
100円ショップでも買えます。
7.「ハサミ」
花を切ったりする時に使う。
最初は切れれば何でもいいです。
ゆくゆくは、
園芸用の剪定ばさみがあると、枝を切ったりするのに便利。
8.「肥料」
固形タイプの緩効性肥料(ゆっくり少しずつ効く)がおすすめです。
私はいつも「骨粉入り油かすの中粒」を使ってます。
500g入りからあったと思います。1番小さい袋で充分。
300円程度。
9.「バラ用殺菌殺虫剤」
病気・害虫の防除用。スプレータイプが手軽なのでおすすめ。
持っていると安心なので必要になったら揃えましょう。
1000mlで1000円前後。
🔶鉢に植え付ける
・植え替えの仕方
バラ苗がお手元に届いたら、苗のポットから用意しておいた鉢に植え替えましょう。
※蕾が付いている場合は、花を咲かせてからで構いません。
バラ苗、鉢、培養土、スコップ、ジョーロ、革手袋を用意しておいて下さい。
鉢替え始め
では、鉢替え作業です。
※画像の例は、大苗をテラコッタ(素焼き)鉢に植え替えてます。
培養土は赤玉土小粒と堆肥を7:3ぐらいの割合で混ぜたものと鉢底石を使ってます。
植え替え時期について
春〜秋に行う場合は、根をいじらず土もそのまま植え付けます。
冬に行う場合は、バラが休眠期に入るため、古い土を落としてから植え付けても構いません。
土入れ
これから植え付ける鉢に、赤玉土の大粒か、鉢底石を底が見えるか見えないかぐらいに敷きます。
テラコッタ鉢やサイズが小さいと感じる鉢を使う時は、底まで伸びた根を活発に働かせるため、赤玉土大粒の方が根を張るスペースが増えるのでおすすめです。
小さい苗を大きい鉢に植え付ける時は、底上げのために鉢底石でもいいと思います。
敷いた鉢底石の上に、用意した土も少し入れます。
苗を取り出す
届いた苗をポットから取り出します。
株元を持って真上に抜き上げます。
ここでうまくポットから苗が抜けない時は、
うまく抜けないときは、一旦ポットを横にして、
側面をポットが少したわむぐらいの感覚で押してみて下さい。
だいぶ抜けやすくなります。
土の高さ調整
取り出した苗を試しに鉢に入れてみたりして、
鉢の縁から2、3cmぐらい余裕がある程度に高さを確認します。
苗の下に土を入れて調整します。
苗の高さが決まったら、苗の株元が隠れない高さまで土を入れます。
下の画像は土が山型に盛り上がっちゃってますが、すみません平らな方がいいです。
水やり
ジョーロを使って、株元からゆっくり水をやります。
鉢底から出てきた水が透き通ってくるまで水をやります。
後は、屋外の日当たり、風通しが良いところに置いて管理してください。
鉢を置くときは地面に直接置かず、鉢の底と地面に空間を空けると隙間から空気が通り、
鉢内の環境が良くなります。
🔶日常の管理
日常管理のポイントは3つあります。
また、時間がある時はやって欲しいひと手間ポイントが3つあります。
これをコツコツ繰り返すだけですが、日々成長していくバラを見ながらの管理は楽しいです。
日常の管理ポイントは3つ
1.鉢の置き場所
屋外の日当たり、風通しが良いところに置いてやりましょう。
2.水やり
鉢土の表面が乾いたら、ジョーロで株元からそっと鉢底から水が流れ出るまで水やりしましょう。
3.肥料やり
肥料やりの頻度は4月〜6月と9月〜11月の月一回ずつです。
※画像の例は、油かす中粒です。
油かすを、株元から少し離した位置に置く。中粒なら7、8号鉢で2個。9、10号鉢で3個あげてます。
指で押し込む。
これだけです。簡単ですね。
夏と冬は肥料をあげなくていいのかな?
夏は、バラも夏バテ気味なので、肥料はあげなくていいです。
冬はバラが冬眠中なので、やっぱりあげなくていいです。
※地植えのバラは「寒肥」という地面に穴を掘って、肥料と堆肥を入れる冬の恒例行事があるんですが、鉢栽培の場合は考えないで大丈夫。
ちょっとひと手間
ポイント3つです。時間に余裕がある時は日常の管理に加えて下さい。
病気・害虫の予防に効果的です。
1.鉢土の表面は清潔に
鉢土の表面に溜まる枯れ葉や生えてくる雑草はこまめに取りましょう。
2.長い間雨に当てない
梅雨時など雨の日が長く続く時は、軒下等の雨に当たらない所に鉢を避難させましょう。
3.薬剤散布
春〜秋の間は月に一回程度、バラ用殺菌殺虫剤を枝葉にまんべんなくスプレーして予防します。
🔶最後に
バラを育てていると花が咲く季節は、庭やベランダに出てお茶でも飲みながら鑑賞したり、
切り花にして部屋に飾ってみたり、ささやかな楽しみが増えます。
ぜひバラのある暮らしを感じて頂きたいです。
育てやすい品種の紹介については、こちらの記事も参考にして下さい。
今回はこの辺で。ありがとうございました!
コメント