
猛暑の夏、バラにとって最も過酷な季節です。
特に気温35℃を超える日が続くと、花が咲きにくくなり、葉や根もダメージを受けます。
この時期に大切なのは、株を生き延びさせること。
今回は、夏のバラ庭で最低限やるべき5つの対策をまとめます。
庭やベランダに出る前は、暑さ対策を十分に行って下さい。
暑さ対策について
最近の夏はとにかく暑いです。
日中、未対策で庭やベランダで15分程度作業するだけでも危険です。
外に出る前に、しっかり対策しましょう。
庭作業は極力、早朝に

屋外作業は、一晩かけて気温が下がっている早朝が植物にとっても人間にとっても一番です。
毎日、早朝管理できないときもしばしば
早朝が一番とは言っても、週末ガーデナーの私は、出勤直前まで爆睡してることもしばしば。
早朝に庭に出れなかった日は、夕方の日が落ちる直前に庭にシャワーで打ち水して、
地面の温度を少しでも下げてから作業しています。
明るいうちに家に帰ってこれなかった日は、暗い中でヘッドライトを点けて水やりしたりしてます。
早朝に水やりするメリットは、日中、光合成するために必要な水分を直前に与えられることです。
夜間に水やりすると、湿っぽい状態が続いてしまい、病害虫の発生原因になってしまうことも。日中こもった庭やベランダの熱を打ち水で下げてやるくらいが、夜間は適当かなと考えています。
早朝に水やりできるよう、皆さん早起きしましょう。
◆夜に水やりする場合の注意点とコツ
本来、バラの水やりは 早朝(5〜8時) が理想です。
日中の光合成に備え、葉も乾きやすく、病気のリスクも低くなります。
しかし、仕事などで朝の水やりが難しい場合、夜に行うことも可能です。
主に夜間に活動する「ヨトウムシ」を見つけやすい等。良い点もあります。
以下のメリットとデメリットを理解しておきましょう。
・メリット
気温が下がっており、蒸発が少ない
根まで効率的に水が届きやすい
・デメリット
葉が濡れたまま夜を越すことで、黒星病・うどんこ病のリスクが高まる
過湿状態が続くと根腐れの原因になる
光合成に向けた水分補給の効果が活かしにくい
夜に水やりする場合のコツ
できるだけ 夕方の早い時間帯(17〜19時頃) に行う
葉を濡らさず 根元にだけ水を与える
翌朝までに土が適度に乾くようにする
お庭作業前に!公的な「熱中症警戒情報」もチェック
バラの水やりや作業を始める前に、気温や湿度だけでなく
**環境省が発信する「熱中症警戒情報サイト」**もチェックしましょう!
「熱中症警戒アラート」のメール配信サービスも無料で登録できます。
🔗 環境省 熱中症予防情報サイト
特に日中の作業や、地面からの照り返しがある庭は、体感温度がさらに高くなります。
特に体調に不安がある場合は、気温35℃以上では作業を控える判断も大切です。

人もバラも、命あってこそ。まずは安全第一!
暑さ対策グッズの一番は「空調服」!

猛暑下のバラ作業では、身体を冷やしながら作業することが必須です。
暑さ対策に一番効果的なのは「空調服」です。背中にファンが付いているブルゾンのようなアレです。
これに勝るものは無いと思っています。
毎日仕事で使用していますが、これを着ないと一日持ちません。
最近は、街中でも着用している人を見かけるようになりました。
服に付いてるファンは、空気を中に取り込み身体の周りに気流の膜を作ります。
気化熱によって身体を冷やすので、必ずしも冷風でなくても効果が期待できる優れものです。
「空調服」については、別記事でも取り上げていますので、参考にして下さい。
短時間のお手軽作業時におすすめの「ネッククーラー」

次におすすめするのが、「ネッククーラー」です。
ネッククーラーは、ちょっとした庭作業に最適。
冷凍庫等で冷やしておいて、サッと首にかけるだけで使えます。
首は太い血管が通ってるので、冷やすことで血液を介して身体全体の冷却効果が期待できます。
15分程度のちょっとした作業にはとても有効です。

商品によって凍結温度に違いがあります。
おすすめは24℃凍結です。
好みもありますが、庭作業であれば、冷凍庫からすぐに取り出して使えますし、
休憩中に冷凍庫で冷やし直すのも楽なので、凍結温度は低い方が冷却効果が高いので良いです。

1. 早朝の水やりで根を守る

十分な暑さ対策ができたら、そろそろ本題に入りたいと思います。
水やりは 朝の5〜8時まで にたっぷり行いましょう。
昼や夜の水やりは土が高温になり、根を傷める原因になります。
特に鉢バラは乾きやすいため、朝+日陰で乾いたら追加で水やりします。
・朝:根元にゆっくりたっぷり
・鉢は1日2回が基本
・葉裏にも軽くシャワーしてハダニ予防

朝の水やりは、バラが一番喜ぶ時間だよ!
2. 強い日差しから株を守る

午後の直射日光は葉焼けや株の弱りにつながります。
寒冷紗(遮光率30〜40%) や遮光ネットで日差しを和らげましょう。
鉢は地面から離し、熱がこもらないようスノコや発泡スチロールで断熱します。
株元はバークチップやワラでマルチングすると、根の温度上昇を防げます。
上記の対策を施せれば最良ですが、お手軽な対策もあります。
「2重鉢」と、「寄せ鉢」です。

「2重鉢」は、鉢バラの2回りほど大きな鉢を用意してバラを植え付けた鉢をさらに大きな鉢に入れる方法です。
バラを植え付けている鉢に直接日差しが当たらないので、鉢土の温度上昇を防ぎます。通年、そのままにしておけるのが利点です。
もう一つは「寄せ鉢」です。
字のごとくバラ鉢達を一箇所にまとめます。
お互いの枝葉が日陰を作り、日差しから守る事ができます。
とにかく手っ取り早く、急な外出時には最適な方法です。
鉢に日が当たりやすい端っこの担当は、暑さに強い品種を選んでください。

涼しい日は、鉢の間隔を空けて風通し良くしてあげてね。
3. 花柄と枯れ枝の整理

咲き終わった花は早めに切り、株の消耗を防ぎます。
枯れ枝や込み合った枝も整理して 風通しを良くすることが夏バテ防止のポイントです。
我が家では、夏場、薬剤散布などの病害虫対策をほとんどしないので、
黒星病で枯れた葉が枝に引っかかって風通しを悪くしたりしている事もしばしばあるので、
定期的にチェックしています。


さよなら花柄、また秋にきれいに会おうね〜
4. 葉の健康維持と病害虫対策

夏はとにかく葉裏シャワー!葉っぱが元気になります!
他の記事でも、しつこいくらい言っているかもしれませんが、
毎日と言いたいですが、2,3日に一度はやって欲しい。
枝葉が元気になります。
夜間などに行うと、乾ききれずに黒星病の原因になることもありますが、
そのリスクを差し引いてもやる意味があると思っています。
ハダニやうどんこ病は猛暑でも発生します。
朝の水やりついでに葉裏へシャワーをかけるとハダニ予防になります。
病気が出た葉は見つけ次第取り除き、庭に放置せず、処分してください。

葉っぱが元気だと、秋の花もグッと良くなるよ!
Instagramに投稿したリール動画も参考にしてください。
5. 夏は肥料を控える

猛暑期の施肥は根を傷めるリスクが高いため、9月初旬まで肥料は控えるのが安全です。
液肥も休止し、水分管理に専念しましょう。
栄養よりも根の健康維持が最優先です。
暑さに強いバラは、施肥しなくても、夏場とても美しい花を咲かせます。
バラもある程度は、自分でコントロールしますから、フォローに徹しましょう。

夏は休養期間だワン、根っこをいたわってあげて!
まとめ:夏は「守る」時期

猛暑の夏は、花をたくさん咲かせるよりも株を守ることが大切です。
朝の水やり、日差し対策、風通しの確保、病害虫予防、この4つを押さえるだけでも秋の花つきが大きく変わります。
> 夏を乗り越えたバラは、秋に見違えるほど元気になります。
焦らず、守りの管理を徹底しましょう。

秋に満開の笑顔を見るために、今は守りのシーズン!
では今回はこの辺で。
ありがとうございました!
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